インプラントのトラブルはなぜ起こる?医師の技術を見極めるには

健康な天然の歯のように噛み心地がよく見た目にも美しいインプラントは、歯を失ってしまった方にとって、とても優れた人工の歯と言えます。しかし、歯科医師の経験不足や不十分な設備から、インプラントの手術によるトラブルが発生してしまうことも事実です。安心してインプラントの治療を受けたいという方のために、どのようなトラブルが起きているのか、技術の高い信頼できる「歯医者さん」を見極める方法とはなにか、解説していきましょう。

どんなトラブルが起きているのか

どんなトラブルが起きているのか

インプラントの手術にとって重要な設備とは、歯科用のCTです。CTとは、従来のX線撮影装置では不十分だった患者さんの3D(3次元)立体データを高精度に得ることができます。CTとX線撮影装置を組み合わせることで、より確実で安心、安全な治療を行うことができるのです。しかし、その設備を持たないまま、知識、技術の浅い歯科医師が治療に当たれば、当然リスクは高くなってしまいます。具体的なトラブルの例としては、技術力の低い歯科医師のミスによる大量出血や、麻痺が残ってしまうようなケースもあり、死亡事故も報告されています。そして、最も多いトラブルとしては、契約や料金に関する問題や、歯科医師の患者への対応に問題があるなどのトラブルなどです。これは、歯科医師と患者のコミュニケーション不足が原因と言えるでしょう。

インプラントの手術に必要なもの

インプラントに限らず、歯科医院で使用する器具は徹底的な滅菌が必要とされています。その理由としては、「院内感染」を防ぐためです。院内感染というのは、様々な微生物が院内で人体に入り込み、発熱や炎症などを引き起こしてしまうことです。インプラントは外科手術のために、専用個室の手術室が必要です。歯科医院では、患者さんの治療を行うために、診察室には削った歯や、金属片、唾液、血液などが存在しています。また、目には見えない汚れも空中に漂っているでしょう。そのため、インプラントの手術は感染症を避けるために、通常の診察室とは異なる場所で行っていく必要があるのです。

歯科医師によって治療のレベルが異なる

インプラントの治療に関するカリキュラムは、最近まで殆どの大学で組まれていませんでした。では、どうやってインプラントの手術を行うための知識を得るのかというと、一般的には学会が認定する勉強会に参加をするか、中には、医療メーカーで数日講習を受けただけの「インプラント専門医」も存在しています。一方、学会から「インプラント専門医」と認められているような歯科医師や、海外での専門研究施設などで長期に渡り、知識を得て治療経験も豊富な医師も存在しています。ですので、「インプラント専門医」や、「インプラントセンター」、「インプラント専門クリニック」という肩書だけに惑わされず、その歯科医師が、いつ、どこで治療の教育を受け、技術を習得したかということに目を向けてみましょう。一部の大学ではインプラントの治療の技術とモラルを向上させるための取り組みが行われています。

カウンセリングの大切さ

カウンセリングの大切さ

まず大切なのは、カウンセリングの際に、歯科医師がわかりやすく、しっかりと説明をしてくれるかどうかということです。ご自身でもインプラントの知識を事前に身に着けておくと安心です。もし、歯科医師の言っていることがまったく理解できなかったとしたら、不安なまま手術を受けることになってしまうかもしれません。ある程度の知識を得てからカウンセリングを受ければ、疑問点や不安点などをしっかりと尋ねることもできるでしょう。また、上記でもお伝えした通り、トラブルの多くは医師と患者のコミュニケーション不足です。人間同士なので、相性の良し悪しも判断の基準となります。相性が良くなければ、そのまま治療を進めていったとしても、トラブルを招くことになりかねません。その辺りはカウンセリングのときに見極めていきましょう。

相場より費用が安い場合にも注意が必要

相場と比べて費用が安い場合も注意が必要です。治療経験が浅いことから費用を安めに設定している医師もいるかもしれませんが、費用を安くするためにたくさんの人に早いスピードで治療を進めているような場合もあります。審美性や、しっかりとしたカウンセリングを求めるならば、安いということに重点を置いてしまうと満足度の高い治療を受けることが難しくなってしまいます。また、治療から数年間はインプラントが割れたり、抜けたりというトラブルがあった場合に、「保証制度」により、歯科医院もしくは保証会社が費用を負担してくれます。しかし、費用が安いインプラントの治療に多く見られるのが、保証内容が通常とは異なっているということです。治療後~1年の間に患者さんに負担が発生するようなインプラント治療はあまりお勧めできません。トラブルを防ぐためには、カウンセリングの際に「保証制度」や、「メンテナンス」に掛かる費用もしっかりと聞くことが必要です。